JSRと三菱化学のABS樹脂合弁事業、JSRが完全子会社化

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JSRは、三菱化学と合弁事業に関する業務提携を解消し、合弁会社テクノポリマーの三菱化学が保有する全株式をJSRが取得することで合意した。JSRはテクノポリマーを完全子会社化する。

テクノポリマーは、1996年にJSRが60%、三菱化学が40%出資して合弁で設立、生産・販売・開発の各面で両社が持つ強みを結集し、ABS樹脂を中心にグロ−バルに事業を展開してきた。この間、同社は、世界的な規模での競争激化に対応するため、プラント統合を進めるなど合理化、省力化を推進してきた。
 
一方、JSRは、現在、中期計画「JUMP2010」を推進中で、この中期経営戦略で、各事業の収益改善、企業価値の最大化に向けて、あらゆる可能性を視野に入れて事業戦略の検討、遂行に取り組んでいる。こうした中、テクノポリマーは、これまで以上に迅速な意思決定と経営資源の有効活用を図り、企業価値を高めるために、JSRが単独で事業を遂行していくことが最適であると判断した。
 
三菱化学は、戦略事業分野への集中的な投資を加速するとともに、事業の集中と選択を推進しており、JSRのABS事業強化の方針と合致したことから、今回、両社は円満に合弁を解消し、テクノポリマーをJSRの全額出資子会社にすることで合意した。
 
三菱化学は2009年3月31日にテクノポリマーの株式を譲渡する。

《レスポンス編集部》

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