横浜ゴム、天然ゴム加工工場をタイに新設、材料を安定調達へ

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横浜ゴムは、タイの天然ゴム加工会社テックビーハンの子会社テックフーと合弁で、タイ南部のスラタニ県に天然ゴム加工工場を新設すると発表した。

自社系列の天然ゴム加工工場を運営することで、品質的にバラツキの少ない天然ゴムを安定的に調達するのが狙い。すでに今年9月3日、横浜ゴム95%、テックフー5%の出資比率で合弁会社を設立、2009年1月に工場建設をスタートして2009年10月の稼動を予定している。
 
横浜ゴムは天然ゴムをタイ、インドネシアから購入しており、テックビーハンはタイにおける大手購入先の1社。しかし現在、横浜ゴムへの供給を中心に操業するテックビーハンの天然ゴム加工工場は、治安が不安定なマレーシアとの国境近くにあるため、安定供給面で難点があった。新たに天然ゴム加工工場を建設するスラタニ県は治安が安定しており、供給面での不安も解消すると判断した。
 
非石油系資源である天然ゴムの需要は年々増加しており、同時にタイヤの高性能化に伴い材料精度の向上が進んでいる。横浜ゴムは自社系列の天然ゴム加工工場を運営することによって、バラツキの少ない高精度な天然ゴム加工方法の蓄積、天然ゴムの物性コントロールと品質管理能力、天然ゴムの使用比率を高めた高性能タイヤ開発など、様々なメリットが派生するとしている。
 
合弁会社は「ワイ・ティー・ラバー」で資本金は1億バーツ(約3億円)。今後10億円を投資して新工場を建設し、月間生産能力3000トンを目指す。

《レスポンス編集部》

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