スズキが21日に発表した、同社初の自社ブランド輸入車『スプラッシュ』。ハンガリーの子会社マジャールスズキ製で、軽自動車プラスの小型ボディながら、欧米人にも応えられる広い室内空間をうたっている。そんな同車に、180cm+・90kg+の巨漢記者が乗り込んでみた。
まずは運転席。ドア開度は80度以上あると思われ、またヒップポイントが地上高で620mmと高く、記者でもすんなりと座れる。スズキのクルマとはいえ、本来は欧米向けに設計された車体なので、ステアリングを握ってペダル類に足を置いた時のフィット感は、手足や胴の寸法の違いの理由であまりないのではないかと予想していた。これが、いい意味で裏切られ、実にフィット感があるのだ。
ステアリングはチルト式で上下調節は可能だが、テレスコピック機能はないので、前後調節はできない。それでも、シートのスライド位置を調節して、ステアリングは上向きにいっぱいにして握ってみたら、ピタっと来た。ヒザ周りも特にぶつかるものはないし、視点に関しても問題ない。
ヘッドクリアランス(頭頂 - 天井間の距離)は、座高約1mの記者で、デフォルトのシート角度でもコブシを立てた状態でひとつ分以上の余裕(およそ10cmぐらい)。さすがに、188cmのダミー人形を座らせても、114mmの余裕があるとうたっているだけはある。もっとも、ダミー人形は欧米人体型のはずなので、それを計算に入れたとしても縦方向の余裕は実際にあった。ちなみに、全高は1590mm。
横方向に関しては幅には問題ないが、車体中央側のヒジ掛けは運転席も助手席もないのが気になるところ。細くてもいいので、引き倒すタイプを着けてもらえればよかったかと思う。
足下については、スペースの問題はないものの、ブレーキペダルが少し小さめな気がする。左足ブレーキも考慮して、もう少し大きめにしてもらえればよかった感じだ。