【ダカール09】右京車の環境対応ダンパーって?

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片山右京選手がダカールラリー09で搭乗する、トヨタ『ランドクルーザー D-4D 5ドア』(ダカールラリー2009出場クラス FIA T2:市販車無改造クラス)。今回新たに搭載するエコ装備のひとつが、国内企業KYBが開発した「環境対応ダンパー」だ。

KYBでは、環境対応ダンパーを「Green Technological Damper」と呼び、大きく3種類を開発している。今回右京車に装備するのは、実用化が最も近い「Biodegradable Fluid Danmper(BFD)」だ。

アルコールを主成分のひとつとする生分解性オイルを使用しており、漏れても微生物によって60%以上が分解するという点が特徴である。環境メリットは、環境負荷が低減すること。性能メリットは、ダンパーとバルブの基本構造を従来型から変える必要がない点、従来のダンパーと同等の性能を発揮できる点、水辺作業車にも使用可能な点など。課題はコストで、実用化は5年以内を目標とする。

その次に開発が進んでいるのが、「Alternative Fluid Damper」(AFD)。オイルの代わりに、水溶性の代用液(成分の半分ほどが水)を使用している。

環境メリットは、オイルの使用量の削減による環境負荷が低減する(代替液自体は100%の生分解性を有する)点、代替液がリサイクルが可能な点、引火の危険性がない点など。性能メリットは、こちらも基本構造を変える必要がない点、温度特性に優れる点、応答性の向上が図れる点などだ。課題は、金属部品をサビさせやすい点、オイルに対して潤滑性が劣る点だ。こちらも実用化の目標は5年以内。

さらにその次、“究極”を目指して開発されているのが、「Oil Free type Damper」(OFD)。

ダンパーの基本構造は従来と「ほぼ」同じで、バルブは従来と同じで使用可能という。特徴は、ダンパー内のオイルは金属部品の潤滑に必要とする最小限以外は使用せず、不活性ガスのみを使用する点だ(通常クルマ全体で必要とされるダンパー用オイル1リットルをまるまる削減可能)。環境メリットとしては、オイルがほぼゼロのために環境負荷をさらに低減させられる点、引火の危険性がない点となっている。性能メリットは温度特性に優れる点だ。課題は耐久性で、実用化の目標は京都議定書最終期限の2012年までを掲げている。

《デイビー日高》

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