トヨタ自動車は、欧州の事業統括会社であるトヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)が研究開発・生産技術拠点であるトヨタ・モーター・ヨーロッパ・テクニカルセンター(TMEテクニカルセンター)を拡充すると発表した。
今回の拡充は、欧州で初となる研究開発用のテストコースを敷設するほか、欧州市場向けの車両開発で、環境、安全、振動騒音などの評価設備を充実、欧州の顧客ニーズに対応した商品の開発を強化するのが目的。
今回の拡充に関する投資額は約8000万ユーロ(約122億3000万円)で、2009年に着工、2010年頃の完成を予定している。
TMEテクニカルセンター全体での新規雇用は約250人となる予定。
トヨタは、欧州で現地の商品開発力強化を目的に、2004年から研究開発体制の拡充を進めて、2006年には欧州生産車種のアッパーボディー開発業務や欧州販売車種のディーゼルエンジンの市場適合業務などを行う実験棟を設置した。今回の拡充で、欧州での技術開発の現地化が進展することになる。
トヨタは現在、日本、北米、欧州、アジア、豪州に車両やユニットのデザイン、設計、評価などを行う研究開発拠点を設置しており、今後も世界各地域の顧客ニーズや特性に対応した商品を開発していく体制を構築する方針だ。