【MAPPLEnavi登場】キャンバスマップル専務に聞く マップル流“プレミアムナビ”の構想…後編

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【MAPPLEnavi登場】キャンバスマップル専務に聞く マップル流“プレミアムナビ”の構想…後編
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MAPPLEnavi開発プロジェクトの担当役員として、昭文社役員への商品化提案から陣頭指揮を執ったのがキャンバスマップル専務の山本幸裕氏。今後のPNDマーケットと商品計画について、山本氏に聞いた。
 
◆『スーパマップルデジタル』や『ちず丸』との連携も
 
(前編より続く)
----:ユーザーの注目度が高い、地図更新と交通情報についてはどうお考えですか。

山本:地図情報の更新頻度としては年2回で考えていますが、新しい道だけでなく季節ごとのタイムリーな情報を地図上に載せるという、コンテンツも含めた情報提供をおこなう方向で検討中です。東京に住んでいるのに、北海道の道が新しくなってもその道を使う機会はないかも知れません。ならば、旅行にでかける先のスポット情報コンテンツを入手するタイミングでその地域の地図も更新される、という方法も今後はありだと思います。
 
----:VICS対応は?
 
山本:VICS対応への要望が強いことは事実ですが、FMにしてもビーコンにしてもハードウェアでの対応が必要です。MAPPLEnaviとしてはスタンドアローンで可能な渋滞対策として、統計データを利用した渋滞予測の導入を考えています。この方法であればFM VICSと違って渋滞地帯を迂回するルートを案内できますし、パッケージ地図ソフト『スーパーマップルデジタル』やインターネット地図サービス『ちず丸』でもMAPPLEnaviとまったく同じルートを引くことが可能となります。このことは、今後インターネット連携サービスを始めるにあたってポイントになると思います。
 
----:ハードメーカーにとって、インターネットの地図コンテンツとPNDの連携を独自でおこなうのはコスト的に負担ですから、ナビアプリといっしょに組み込んでくれるとありがたいのでは。
 
山本:ハードメーカーと話をしていても、MAPPLEとの連携を期待されているのを実感します。私たちが目指しているのは“生活を豊かにするナビ”です。将来的には、PC上の地図サービスと一体化したPNDを実現したいですね。ガイド情報とPOIがヒモ付づいでPC上でもPNDでも共有できるような。カーナビをベースに、取り外しても使えて、楽しく目的地まで移動できるサポートツールが実現できればと思います。

PNDはライフサポートツールへと進化する
 
----:その後、PNDはどのような方向に進化していくとお考えですか。

山本:小型車シフトの流れでPNDのマーケットは拡大します。それと共に、PNDは多機能化が進むでしょう。やがてはどこにでも持ち歩けるライフサポートツールになるのではないでしょうか。幸い昭文社は徒歩ネットワークデータを持っていますから、クルマでカーナビ、外して徒歩ナビといったように、目的地までのシームレスなナビゲーションを実現できます。コンテンツは豊富にある。あとは当社がそれをどう開発していくか、です。プレミアムナビに当面注力しますが、今後は徒歩ナビも視野に入れて開発を進めていきます。
 
----:徒歩ナビ含めたライフサポートツールに対してはケータイのキャリアやコンテンツプロバイダも同じ市場を見ていると思います。ケータイとPNDは棲み分けできるのでしょうか。
 
山本:ケータイはここ最近になって性能が飛躍的に向上しているとはいえ、スムーズな地図スクロールや画面切り替えはまだ実現できていません。なによりも、画面サイズが限られています。ケータイナビがここまで進化しても、多くの人は地図をオフィスでプリントアウトして外出します。(紙の地図の方が)おそらく一覧性に優れ、周りをひろく見渡せるからです。そうなるとケータイよりも大きな画面を持つPNDはアドバンテージがあります。すでに5-6インチクラスの画面を持つPNDも出てきています。
 
----:PNDの定義は拡がっていきますね。
 
山本:社内でもよく言っているのですが、業界の人たちだけで“PND”と言っているうちは普及しないと思います。一般の人に「ピーエヌディー」といっても何のことだか分からない。『ウォークマン』や『iPod』がポータブルオーディオの代名詞となったように、強力なブランドパワーをもつ商品が出てくると、一気に普及するのではないでしょうか。MAPPLEnaviがそういう存在になれるよう、努力していきます。

《まとめ・構成 北島友和》

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