【D視点】マセラティらしさ…グラントゥーリスモS

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優しさあってのダンディズム

マセラティの主力車種グラントゥーリスモは1947年『A6 1500GT』に始まるが、量産された1957年『3500GT』がポピュラーだ。3500GTでは、流麗だが筋肉質なボディと大振りなトライデントのマークから受ける印象がダンディといえる。

しかし、マセラティのダンディなイメージを決定的にしたのは、1963年にデビューしたピエトロ・フルアデザインの初代クアトロポルテであろう。以降、歴代クアトロポルテのデザインは、ジョルジェット・ジウジアーロ、マルチェロ・ガンディーニなどに代わるが、男っぽさを特徴とするデザイナーが多かったこともあり、フルアのテイストは継承された。

妖艶な女性とクルマとを並べた写真家の作品があるように、クルマの魅力には女性の魅力と相通ずるところがある。ダンディな魅力もクルマには大切な要素だ。合理的、効率を求める現代では忘れ去られてしまった感性だが、ラグジュアリーカーにはいまだに残っている。

ダンディなイメージのマセラティは女性に好まれそうだが、レーシングカーを乗用車に仕立てた従来のマセラティは女性が運転するにはハード過ぎたのか、ユーザーは男性が主となっていた。ダンディズムは優しさが伴ってはじめて魅力を発揮するので、新世代のマセラティは女性のハートを射止めそうだ。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』をこのほど上梓した。
《松井孝晏》

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