トヨタ・MEGAWEB(東京都江東区青海)での夏休みイベント「i-REAL 運転体験」(7月26日 - 8月31日)に先駆けたi-REALマスコミ試乗会。同車開発リーダーで商品開発本部の森田真氏に同車の操作方法を教わりながら、記者も実際に乗ってみることに。
試乗車は人が走るスピードほどの「歩行モード」に設定されていて、案内人の女性に導かれながらの試乗だったが、アクセルとハンドルの役目をする手元の操作レバーを前に軽く倒すと、滑らかに前進しはじめた。
左右の手元に操作レバーは連動して動くので、例えば左手でハンバーガーを持っていても右手だけで「走る、曲がる、止まる」の全てを行える。森田氏によれば、「重心が常にドライバーのお尻の下にある状態で走るので、例えばコーヒーなどをホルダーに置いて走っても、上手くいけばこぼれない、はずだ」と。
しかし、歩行モードで乗ってみて、「もう少し手元の動きにダイレクトに」「さらに予想よりも大げさに動いて欲しい」と感じた。初めて乗る人たちへの安全も考慮して「控えめに走ってあげているんだよ」という試乗車の気持ち(?)もわかる気もするが、ドライバーが行きたいと思うところにレバーを倒すのと、i-REALが反応するまでの時間に、若干遅れがあるのも確か。
走行中、いたずらにレバーをカチャカチャと左右に倒すと、レバーの動きの通りに蛇行してくれない。
おそらく、ドライバーが、クルマと同じ一般道路を走るイメージで身構えているからだろう。歩行モードはあくまで「人の生活フィールドに溶け込むサイズ」で動くのだから、電動車椅子などと同じ優しさが含まれていると考えれば、気になるタイムラグも忘れられる。
i-REALには、リバース(R)モードが付いているが、実際にはあまり使用しないスイッチとなるだろう。というのも、レバーを左右どちらかに真横に倒すと、その場で本体が回転するから、後進の必要に迫られる機会がほとんどないのだ。こうした動きは、本体から離れて3輪の動きに注目して眺めると面白いかもしれない。