昨年に引き続き、静岡県の富士スピードウェイ(FSW)で開催されるF1日本グランプリ(10月10 - 12日)に、今年は楽しみな“サポートレース”が加わることとなった。その名は「スピードカー・シリーズ」である(4月30日にFSWが発表)。
まだ、このシリーズの名称に馴染みのない方も多いだろうが、スピードカー・シリーズの発足は、実は“今年”。1 - 4月に、スピードカーにとって最初のシーズンが開催されたばかりなのだ。やはり初開催のGP2アジアシリーズとの併催を基本とし、マレーシアやバーレーンやではF1とも併催されるかたちで、中東-アジア圏にて全5戦の初シーズンが実施されている。
マシンは米国NASCARのような出で立ちのハコ車。排気量6リットルのV8エンジン搭載で、スペック的には600馬力超とされる。言い方は良くないが、マシン自体はローテクで、基本的に全車均一性能。それをジャン・アレジやジョニー・ハーバート、片山右京といった元F1ドライバー連中が本気でバトルさせるところに、このレースの魅力があるのだ。ちょっとくらいの接触なら問題なし(?)の、肉弾戦が展開される。
スピードカー・シリーズの公式ウェブサイトによれば、「次のシーズンは08年10月に始まる」とのことだが、08年日本グランプリでの一戦(2レース実施か?)がどういう位置づけになるのかは、まだ発表されていない。
ただ、GP2アジアの次のシーズン(08-09シーズン)は、08年10月のF1中国グランプリでの併催から開幕することが決まっているので、スピードカーも次シーズンは“年またぎ”となることが予想される。だとすれば、08年日本グランプリでの開催が、08-09シーズンの開幕戦となる可能性も考えられよう(なおGP2とは、F1直下のフォーミュラレースで、かつてのF3000に相当する。08年日本グランプリでは非開催)。
現時点でスピードカー富士戦への参加ドライバーは確定されていないが、前出のアレジやハーバート(初代チャンピオン)に右京らを中心とする“四十路の元F1ドライバー軍団”が中核層となることは間違いない。ジャンニ・モルビデリ、ステファン・ヨハンソン(彼はオーバー50だ)、ジャック・ビルヌーブ(こちらまだ30代)、ハインツ-ハラルド・フレンツェンといったあたりには出場実績があるので、富士参戦も期待していいだろう。鈴木亜久里にも、ぜひ参戦していただきたいところだ。
関係者の話を総合すると、土曜決勝の可能性が高いようで、それならばF1の予選終了後の実施が予想される。分散帰宅による帰路の混雑緩和に貢献しそうなスピードカー初開催ではあるが、参加ドライバーが豪華になってくれば、全観客がスピードカー決勝まで居残ってしまう“心配”も?
日本グランプリのチケットは現在、先着申し込みの販売が継続されている(詳細は下記サイトにて)。
F1特設サイト
http://www.fujispeedway.jp/
F1チケットサイト
http://fswf1.jtb.co.jp/
スピードカー・シリーズ
http://www.speedcarseries.com/