Y | エコノミークラス |
エコノミークラスシートについて、従来は航空機専門のシートメーカーなどに発注してきたJALにとって初の採用となったのが、ドイツのシートメーカーでクルマ分野でも定評のあるレカロ社製。欧州の航空会社では多く採用されているメーカーであるが、日本の航空会社に採用されたのは意義深いものがある。
その採用には、レカロの特徴であるデザイン性と座席足元回りの空間確保の設計アイデアを考慮したとのこと。確かに明るめのシート生地や色柄を用いたデザインは、欧州のスタイルが反映されている感じ。さらにヘッドレストにはハンモック式を採用。通常のヘッドレストと異なり、クッションを用いず伸縮性に富んだ中空構造となっているのが特徴。そのため髪型などを気にする女性搭乗客には歓迎される装備となろう。115席。
YP | プレミアムエコノミークラス |
以上の新型シートとともにB777-300ER型には、国内線ですでに装備されて好評の、JALスカイシェルシートのプレミアムエコノミークラスも採用される。
シェルシートならではの固定構造によるスペース性が特長である。背もたれ部分をビジネスクラス同様の可動しない構造にして、後席に対して迷惑が及ばない仕組みとなっている。リクライニングは座席全体がスライドすることで作動可能となる。さらに睡眠時にも配慮したオットマンも装備。食事やパソコン操作(電源装備)もしやすい折りたたみの大型テーブルも備わるなど、使い勝手と居住性に配慮している。46席。
以上、1機に装備される4クラスのシート展開は、ブランドやプロダクト性を高める絶好の機会として意義深い。他の航空会社の追従も予想される。JALでは新型シートを8月のニューヨーク線に続き、9月からサンフランシスコ線にも導入し、2009年になるとシカゴ線やロサンゼルス線にも拡大を予定している。