国際石油開発帝石ホールディングスは、子会社インペックス南西カスピ海石油を通じて、アゼルバイジャン共和国領カスピ海海域ACG鉱区で開発・生産作業を実施していたが、4月20日から同鉱区内グナシリ油田深海部からの原油生産を開始したと発表した。
グナシリ油田深海部からの生産は、今後順次拡大し、ピーク時の日産量は、32万バレルを予定している。生産された原油は、同鉱区内ですでに生産中のチラグ油田とアゼリ油田からの原油とともに、アゼルバイジャン・バクー近郊のサンガチャルターミナルを起点とし、グルジア・トビリシを経由し、トルコ・ジェイハンに至るBTC(Baku-Tbilisi-Ceyhan)パイプラインなどで輸出する計画だ。
グナシリ油田深海部は、ACG鉱区3油田の総合開発計画の中で、チラグ油田及びアゼリ油田中央部、アゼリ油田西部及び東部に続くフェーズ3として位置づけられており、今回の生産開始によって、ACG鉱区では当初計画された全てのフェーズで生産段階に移行した。
これによりACG鉱区全体からの原油生産は、2009年には予定通り、日量100万バレルを超える予定。
同社は、オペレーターのBP社34.1%、Chevron社10.3%に次ぐ、10%の参加権益比率を持つ。他の日本企業としては、伊藤忠商事が事業に参加している。