日本自動車工業会の張富士夫会長は19日の定例会見で、最近の急激な為替変動について「円高とともに原材料費も上がっており、自動車業界には深刻だ」と指摘した。
各社の業績への波及については「為替予約をしているので今期では大きな影響はない。しかし、(現在の水準が)続けば来期の後半当たりから影響が出てくる」との見通しを示した。
一方で、業界としては「原価低減など体質強化をやること。その対応で国際競争力がつくか、つかないかとなるので、厳しいが頑張ることだ」と述べた。ただ、原価低減については日常的に取り組んでいることであり「ムダがダブダブあるわけではない」とも指摘した。
また、政府・日銀の為替市場介入の是非については「経済のグローバル化が進んでいる。政府に手を打ってくれと申しあげる気はない」と、否定的な見解を示した。