【日産 GT-R 解説】速さを徹底追求したウェポン

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“マルチパフォーマンス・スーパーカー”というのが日産が『GT-R』に与えたキャッチコピー。それは、限られた人だけではなく、“誰でも、どこでも、どんな時でも”高性能を引き出せるスーパーカーという意味だ。

そのスーパーカーという言葉に関して、日産はパワー・ウェイト・レシオで4kg/ps以下、最高速300km/h、ニュルブルクリンクのラップタイム8分以下等々の基準を設定。なかでもベンチマークとして引き合いに出されたのはポルシェ『911ターボ』。その性能を、しかしその半額以下の価格で実現することが開発目標とされたが、それはイコール、911ターボをライバルとするという意味ではない。開発責任者の水野和敏氏は、「911ターボはあくまで性能指標です。競合車は存在しないと考えています」という。

『スカイライン』の名が外れたGT-Rは、その目標性能を達成するために、ほぼゼロの地点からパッケージングを構築していった。480ps/60.0kgmという怒濤のスペックを誇るエンジン、トランスアクスルを用いたフロントエンジン・フルタイム4WDの駆動レイアウト、6速デュアルクラッチ・トランスミッション等々の採用は、すべてそのため。そういう意味では、冒頭に書いた“誰でも、どこでも、どんな時でも”という文句は、今の社会で存在し得る要件を満たすための口上に過ぎず、実際のGT-Rはあくまで実戦的な、速さを徹底追求したウェポンであるということができそうだ。

ちなみに先に挙げたニュルブルクリンクのラップタイムは7分38秒54。しかし、これは路面の一部がウェット状態での参考記録に過ぎない。水野氏によれば「天候と路面がよくなる4月には改めてアタックするつもりです。けっこう面白いタイムが出ると思いますよ」とのこと。ちなみに市販車では、ポルシェ『カレラGT』の7分32秒という記録があるが、おそらくこれはあっさり破られるに違いない。

《島下泰久》

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