横浜ゴムスタッドレスタイヤ勉強会で3番目に用意されていたのが、標準仕様では16インチタイヤのクルマに、18インチタイヤのスタッドレスを装着すると、どのような挙動変化が起こるかというテスト。
18インチのスタッドレスタイヤを履いたクルマでコースインしてみると、16インチに比べて接地感が高まり、ハンドリングもシャープさが増す。それに加えて横方向のグリップ力も高まっている。つまりスタッドレスでも、サマータイヤでインチアップしたときのように、運動性能を高めることができるのだ。
タイヤ実験部の井上さんは「スタッドレスでインチアップした場合も、サマータイヤと同じような効果を得ることができます。ただし、幅が広かることで横方向の接地面積は増えますが、縦方向は多少減るのでトラクションや制動能力は若干低下する傾向があります」
「それをカバーするために、ロープロファイルのスタッドレスタイヤではサイプを増やして接地圧を高める工夫を施しているので、スタッドレスでもインチアップしたサイズを選んでいただきたいと思います」という。
確かに18インチを履くことで雪上での運動性能は高まり、ブレーキやトラクションに対するマイナス面もほとんど感じられなかった。スタッドレスでインチアップは敬遠されがちだが、高性能車に乗っている人や雪の少ない地方でスタッドレスを履く人にはオススメできる設定だ。
今回はさまざまな条件でテストをすることができたおかげで、スタッドレスタイヤの基本が理解できたとともに、横浜ゴムのアイスガードブラックiG20の雪上&氷上能力の高さを再認識することができた。