日産自動車は、スウェーデンのATLET社を買収すると発表した。日産の100%子会社である欧州日産フォークリフト社が、ATLET社の創業オーナーであるクヌート・ヤコブセン一族と、ATLETの全株式取得に関する契約を締結した。今後、EU委員会認可を経て、11月末までに株式取得手続きを完了する見込み。
今回の合意は、2002年に両社間で開始した欧州一部地域向け屋内物流機器のOEM供給における協力関係を、グローバルに拡大したいとする両社の意向が一致した。
日産は、産業機械事業部門(フォークリフト及び物流機器事業)を強化している。日産がATLET社を買収するのは、既存物流商品にATLET社の屋内物流機器を加えることで、フルラインメーカーに発展、欧州をはじめグローバル市場向けに商品力を強化するため。
ATLET社は、日産のグローバル販売ネットワークへの商品供給により、大幅に事業が拡大できる。
今回の提携で、共同購買によるコスト競争力の強化、商品開発力強化、製品技術や製造技術交流など、様々なシナジー効果が期待できるとしている。
日産子会社への株式取得手続きが完了した後、ATLET社の現経営陣のうち、ブリスマーCEOは退任し、特別顧問に就任する。ATLET社には日産から新たなCEOを派遣する。
両社は今後物流機器事業分野において、「ニッサン」、「アトレット」の2ブランド体制により、欧州をはじめグローバル市場におけるプレゼンス向上を目指す。