アルファロメオを中国生産へ フィアットと奇瑞汽車が提携

自動車 ビジネス 企業動向

7日、伊フィアット・グループ・オートモビルズ(FGA)は、中国のチェリー・オートモビルズ(奇瑞汽車)と、ジョイントベンチャーに関する覚書に調印した。

両社の合意によると、中国・安徽地方の奇瑞工場で、2009年からアルファロメオとフィアットなどを製造する年間生産台数は17万5000台を予定している。現在のところ具体的なモデル名は明らかにされておらず、両社はこれから正式な提携に向けて詰めを進める。

FGAのセルジオ・マルキオンネ社長は調印に際し、「欧州で高い知名度と賞賛を得ているアルファロメオを、近年世界のなかでも驚異的な成長を実現している中国に導入することは、歴史的な出来事といえる」とし、さらに「今回の中国市場へのアプローチは、当社の復興と飛躍のための、貴重な第一歩である」とコメントを発表した。

ただし、1999年から提携関係にあり、フィアットの小型車『パリオ』を生産してきた南京汽車との将来については触れられていない。

いっぽうの奇瑞は7月に、米クライスラーと米国向け小型車の供給で提携したばかり。フィアットとの提携は、それに次ぐものだ。奇瑞のユン・トンヤオ社長兼会長は、「アルファロメオとフィアットは、我が社の現行ラインナップを強化し、かつ奇瑞の国際競争力を向上させるだろう」と発表した。

フィアットは昨年夏、インドのタータ社とフィアット・ブランド車の生産に関する提携に調印するなど、新興巨大市場での足場固めを着々と進めている。

しかし今回は、従来「メイドイン・イタリー」のイメージを強力な武器にしてきたアルファロメオを中国現地生産するという、ある種の挑戦である。中国のアルフィスタが「メイドイン・チャイナ」をどう受け入れるか、興味深いところだ。

振り返れば70年代初頭、アルファロメオは国内生産工場の多角化に伴い、エンブレムからMILANOの文字を消した。世紀をまたぎ、今度はエンブレムに描かれたヴィスコンティ家の大蛇が、奇しくも中国の巨竜に見える日がやってきた。

ちなみに覚書発表当日、イタリアでは夏休みシーズン真っ盛りということもあって、主要メディアではほとんど報道されなかった。
《大矢アキオ》

編集部おすすめのニュース

レスポンスコメント欄(β)開設!ぜひ気になる記事にコメントしてください

おすすめの商品

特集