全米で欠陥のある橋は7万か所

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ミネソタ州で起きた高速道路上の橋の崩落事故を受け、アメリカン・ソサエティ・オブ・シビル・エンジニアリングが独自に全米の橋を緊急調査。その結果、同様に構造的な欠陥があり崩落の恐れがある、とされる橋は7万にも及ぶ、と発表された。

これらの橋を通行する車両数は、延べにして1日あたり3億台。すべてを修理するには2兆億ドル近い費用がかかるという。

もちろんこれらすべてがミネソタのように崩落の危機に直面しているわけではない。しかし連邦政府は各州政府に対し、ミネソタと同様の構造の橋についてただちに安全点検を行うよう通達を出した。

自動車ユーザーの団体であるアメリカン・ハイウェイ・ユーザーズ・アライアンスは、「州、連邦政府共に支出を惜しんでなされるべき安全点検を怠って来た」とする非難声明を発表。シビル・エンジニアリングが年間に750億ドルの道路修復費用が必要、と試算を出しているにもかかわらず、連邦政府の道路修理予算は400億ドルにすぎないことなどを指摘した。

しかし、連邦政府は道路修理の財源不足を主張している。現在連邦高速道路局の運営資金となっているのはガソリン1ガロンあたり18.3セント(1リットルあたり5.76円)のガソリン税だが、この額は1993年以来据え置きとなっている。また、燃費の良い車に人気が集まりガソリン消費量が頭打ち状態のことから、財源が増える可能性は少ない。

このままではガソリン税値上げの議論に移行する可能性があり、ただでさえ高騰するガソリン価格がこれ以上上がることは米経済に影響を及ぼしかねない。安全性の問題と財源の狭間で、今後米政府は困難な局面に立たされそうだ。
《Sachiko Hijikata, US editor》

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