24日午後、石川県金沢市内の市道で、道路を横断していた83歳の女性が進行してきた北陸鉄道バスが運行する路線バスにはねられて死亡する事故が起きた。このバスの運転手は今年5月にも運行中に不注意とみられる人身事故を起こしていたという。
石川県警・金沢中署によると、事故が起きたのは24日の午後3時45分ごろ。金沢市三口新町1丁目付近の市道を83歳の女性が横断していたところ、進行してきた北陸鉄道バスが運行する路線バスにはねられた。女性は転倒した際に頭を強打。近くの病院に収容されたが、約1時間後に死亡している。現場は見通しの良い直線区間。死亡した女性は横断歩道でないところを歩いていたとみられる。
事故を起こした54歳の男性運転手は今年5月23日の朝、金沢市本多町3丁目付近のバス停でドアを開いた際、乗車口の近くにいた19歳女性の左足を挟みこみ、足の小指を骨折させる重傷を負わすという事故を起こしていた。運転手は「混雑していて、ドア付近の状況がわからなかった」と主張。事故は運転手の不注意が原因で発生したとみられるが、会社はこの運転手の処分を行わず、以後も乗務を続けさせてた。
死亡した女性は横断歩道ではない部分で横断していたものの、今回の事故もバス側の前方不注意が原因で発生したと考えられることから、警察では自動車運転過失致死容疑で運転手から事情を聞くとともに、バス会社の関係者からも聴取を行う方針だ。