「ありそうでなかった」新機能も
----:次に、「Pic-CLIP」はどういう機能でしょうか。
永元:従来のモデルでも、CD-Rやメモリーカード経由で画像をナビに取り入れる機能を「Pic-CLIP」として搭載していました。ケータイリンクの採用で、ケータイで撮った写真を赤外線でAVNにそのまま送ることができるようになりました。
----:旅先に撮った画像が、帰りにはナビの壁紙になっている、というわけですね。では助手席リモコンですが、これもいままでありそうでなかった発想ですね。
永元:私たちとしても何でどこもやらなかったのかな、と思ったことでもあるのですが(笑)。
----:特にリアモニターを装着したクルマの場合、後席から手持ちのケータイでボリュームや再生・停止といった基本操作ができると便利ですよね。 では、4つめの機能である「FLIP MOBILE」とはどういうものでしょうか。
永元:FM多重放送を利用してCDタイトルやジャケット写真データを自動取得できる「FM de TITLE plus」というサービスがありますが、このFM de TITLE plusから得た新譜情報を、ケータイ専用サイトの「FLIP MOBILE」にワンクリックでアクセスできるようにしたものです。新譜情報を取得すると、2次元バーコードの表示画面が選択でき、それをケータイで読み込ませることでFLIP MOBILEへダイレクトアクセスできます。FLIP MOBILEでは、そのアーティストの着信音や最新情報が入手することが可能です。
----:イクリプスの新AVNは地デジのニーズをカバーし、画質面・操作面で改善を加える一方で、新たにケータイリンクという機能を押し出してきました。地デジをメインに売り込んでいる他社との差別化が明確になりましたね。
永元:私どもも含めて各社さんも独自の工夫を凝らしていますが、ナビゲーションもオーディオも地デジも、スペック的には他社とも横並びの状況です。このようななかでも、開発者は画期的なアイディアを探していかねばならない、と常々思っています。そのひとつの答えが当社独自のサービス、ケータイリンクです。
----:今後のAVNの進化、期待しています。今日はありがとうございました。
(聞き手:三浦和也)