斬新な発想で進化し続けるAVN
富士通テン(ECLIPSE)といえば、今は各社が採用するオーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機型『AVN』を最初に開発したメーカーだ。1997年の誕生以来、規格で定められた“2DIN”というスペースをフル活用し、テクノロジーの高度化やCD・MD・DVD・HDDといったメディアの多様化、そして進展するネットワークコミュニケーションなどに歩調を合わせながら進化を遂げてきた。
00年のDVD、CD、MDの3デッキを2DINに集約した「3デッキAVN」から02年の「ツインHDD」、03年にはナビとオーディオ2つの顔を持つ「DUAL FACE AVN」、そして05年には、「2つの世界初」として運転席と助手席で異なる画面を表示できる「DUAL AVN」、1DINスペースに全てを集約した「1DIN AVN」を同時に発表。富士通テンの開発陣は、車室内での操作性や快適性を徹底的に吟味しつつ、斬新な新モデルを次々に登場させていった。
この夏に登場した07モデルでは、特に操作性、デザイン面から改良が加えられている。ハイエンドモデルの『AVN777HD』はモニター下部に薄型ハードキーを配置するオーソドックスなスタイルを採用。これまでは主要な操作系をハードキーで…という考えがあったようだが、07モデルではボタン数を減らし、シンプル化している。
メニュー画面に表示されるGUIも一新。機能を「NAVI」、「AUDIO」、「INFO」の機能別3グループに分割し、その中で選択可能なメニューを大型アイコンで示すなど、短時間視認性を高めている。中央のメニュー(MENU)キーを押すことでいつでもトップ画面に戻れるので、操作に迷うことも少なくなりそうだ。
ナビの心臓部には動作クロック400Mzのグラフィック統合型CPU「アルティマ・エンジン」を引き続き採用。画面はバックライト構造の見直しや、新開発技術「Vivid View Processor」の採用によって、従来モデルよりもくっきりと、そして鮮やかな映像を映し出すことができる。これは地図画面描写においても効果を発揮しており、ワイドVGAの高画質との相乗効果でかなり見やすいものとなった。
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