「この新触媒を使うと、バイオディーゼルの製造時間が半分に短縮されます」。パシフィコ横浜で開催されている「バイオフューエルワールド」で、白い粉のような物を見せながら話すのはバイオマス・ジャパンの関係者だ。
話によると、バイオディーゼルの製造で一般的なアルカリ触媒法では、洗浄工程で大量の水を使い、排水の必要があるが、この触媒『BioMAX』だと、全く水を使わず、排水がゼロとのことだ。そのため、大幅に時間も短縮され、アルカリ触媒法で6−8時間かかるところを半分の3−4時間で製造でき、しかもメチルエステル化率99%以上と高品質のバイオディーゼルがつくれるという。BioMAXは現在、特許出願中である。
さらに、同社ではBioMAX専用の製造装置『MAX100』(100リットル)も用意している。「この機械に廃食油、メタノール、そしてBioMAXを入れればいいんです。専門知識がなくても、バイオディーゼルがつくれますよ」と同社関係者。製造コストも1リットル当たり約50円と、既存のアルカリ触媒法より35円ほど安い。
製造装置の価格は350万円で、同社では自治体をはじめ、運送業者や飲食店など小規模な事業所に売り込んでいく方針だ。「なんとか月に数十台売っていきたい」と同社関係者は抱負を語る。
バイオフューエルワールド展は13日まで開催。