【ラジアルタイヤ徹底ガイド】欧州仕込みのパフォーマンスと快適性…トーヨー プロクセスT1R

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【ラジアルタイヤ徹底ガイド】欧州仕込みのパフォーマンスと快適性…トーヨー プロクセスT1R
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重量級スポーティモデルであるBMW『630i』に『プロクセスT1R』を履かせた。サイズは245/45ZR18 96Yである。

630iにはアクティブフロントステアリングが標準装備になっているが、これは必要なときに自動カウンターステアが当たることが最大の目的である。しかし、その中の機構をうまく使ってバリアブルギヤレシオも実現している。低速時にはロック・トゥ・ロックが1.5回転程度だから、いかにそのクイックさがわかるだろう。これが100km/hを越えたあたりではノーマルのステアリングギヤと同じくらいになり、もっとスピードが上がるとノーマルよりダルに(鈍く)なる。日本の道路ではクイックに動く。

その630iとシャープに動くT1Rの組み合わせだが、ドライビングに違和感はない。いい意味でキビキビ動いてくれるから、スポーティドライビングを満喫できる。

ハンドルを切っていったときの反応はダイレクトだ。応答遅れはなく切り込んでいっても反応はリニアなので、ハンドル応答性のクセはないといえる。ニュートラル感や微小舵の反応も遅れなく、手ごたえとともにスムーズである。

さすがにコーナリング時のグリップは強力だ。しっかりと路面を掴んでいる感触がドライバーに伝わってくる。一般道での使用範囲ではプロクセスT1Rのグリップの限界性能までを使い切ることはできないだろう。ほとんどのワインディングロードをオンザレールで走ることができる。クルマ側のしっかりしたサスペンションにタイヤが負けていない。

それでいて乗り心地はマイルドなのが嬉しい。これだけグリップが強いとガチガチのタイヤで乗り心地が悪そうなイメージがあるが、プロクセスT1Rは凹凸の当たりがソフトなのだ。

これはクラウンRが小さいせいだと思う。クラウンRというのはトレッド面の曲率を表す。小さいというのは丸いという意味で、プロファイルが角張っていないということだ。

こういうプロファイルは欧州のタイヤには多いが、単にグリップアップするのではなくグリップ限界付近でも扱いやすくするという効果もある。また接地面が前後方向に長くなり、耐ハイドロプレーン性能も向上するし、ハンドル手ごたえもしっかりしてくる。そして乗り心地もトレッド面が中央から全体に広がるように当るから、当たり感がマイルドでよくなるのだ。

高いグリップ力を持っているが、クセはなく扱いやすいのが特徴だ。快適性も高いレベルにある。ヨーロッパ風のフィーリングを楽しみたいならプロクセスT1Rは、おすすめできるタイヤだ。

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《こもだきよし》

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