山形県警は5月29日、客を装って乗りこんだタクシーの運転手を刃物で脅したとして、45歳の男を銃刀法違反の現行犯で逮捕した。「警察に逮捕されれば借金取りから逃れられると思った」などと話している。
山形県警・鶴岡署によると、事件が起きたのは5月29日の午後0時45分ごろ。同署に到着したタクシーの運転手が入口付近にいた署員に対して「客の男が包丁を持って脅す」と申告した。これを受けて署内にいた約10人の警官が出動してタクシーを包囲。後部座席に乗っていた45歳の男が刃物を持っていることを確認し、銃刀法違反の現行犯で逮捕した。
男は事件が起きる直前、鶴岡市大山付近からタクシーに乗車。同署まで行くように運転手に依頼したが、タクシーが同署前に着いた時点で男は「無賃乗車なので、警察に突き出してくれ」と居直った。運転手が「お金は次でいい」と断ったが、男は無言のままで上着に隠していた包丁を見せたという。
調べに対して男は「借金取りに追われていた。警察に捕まれば借金取りも追ってこないと思った」などと供述しており、警察は動機についてさらに調べを進めたいとしている。