【神尾寿のアンプラグド特別編】au、ソフトバンクの夏モデル…Bluetoothは?

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5月22日、auとソフトバンクモバイルが今夏商戦向けの新モデルを発表した。auは15機種、ソフトバンクモバイルは13機種を発表。

昨年からのトレンドである地上デジタル放送「ワンセグ」に多くの機種が対応したほか、日常利用で便利な「防水」、チタンやアルミを使った「金属外装」、スタイリッシュな「スライドモデル」など、両キャリアともに多様な端末をお披露目した。

今年の夏商戦向けモデルとしては、4月23日にNTTドコモがハイエンドモデルの「FOMA 904iシリーズ」5機種を発表済み。これに加えて、ドコモは夏商戦後半に向けてスタンダードモデルの「70xシリーズ」や派生モデルの追加発表があると予想されるが、とりあえず携帯電話3キャリアの夏モデルが出そろった格好だ。

◆多様さとライフスタイル重視のau、ソフトバンク

今回、同日発表となったauとソフトバンクモバイルだが、夏商戦に向ける姿勢も類似している。両者のスタンスを一言でいえば、「多様さとライフスタイル重視」である。

まずauは、多くのモデルでワンセグを搭載したほか、入浴時の利用を想定した防水ワンセグケータイや、ウォークマンやEXLIMといったブランドコラボレーション、アルミやステンレスを使った金属ボディの端末など、多様なニーズに応えられるラインアップを用意した。また今夏商品は端末価格が低く抑えられているのも特長であり、「販売価格は1万円台が中心になる。2万円を超える機種はわずかしかない」(KDDI関係者)という。

サービス面ではGPS関連が強化された。今夏商品から、従来のサーバー連携だけでなく、端末のGPS機能だけで単独測位ができる「スタンドアローンGPS」モードを追加。災害時に帰宅支援を行う「災害時ナビ」や、歩行者ナビゲーションサービスにタウンガイド機能を付加する「EZガイドマップ」など新たなコンテンツが投入された。auは以前からGPS分野で他キャリアよりも先行していたが、今回の機能追加で、さらに優位性を確立した形だ。

一方、ソフトバンクモバイルは「“スタイリッシュ”にこだわり抜いたこと」(孫正義社長)が、大きな特長だ。夏商戦のキーワードは、まさに「スタイル」である。

端末ラインアップの充実は、ドコモとauを上回る。シャープ製の新「AQUOS」ケータイ『912SH』、ディスプレイ部にセンサーキーを備えたフル画面デザインが特徴の『FULLFACE 913SH』のハイエンドワンセグ端末2モデルを双璧に、外装にチタン素材を使った『814T』、2億4000万パターンの組み合わせを実現したトータルコーディネートケータイ『fanfun 815T』、パナソニックモバイルコミュニケーションズ製のスライド端末『810P』、さらにWindows Mobile 6 対応端末『X01T』などスマートフォン2機種が加わる。全機種がスリムさを軸にしたスタイリッシュなデザインと、上質かつ豊富なカラーバリエーションを重視。ラインアップの質と量の充実ぶりは瞠目すべきものがある。

ソフトバンクモバイルは今年に入ってから月額980円の「ホワイトプラン」など、料金面で競争力が高くなってきたが、今夏商戦では端末分野でも他社を上回る競争力を得られそうだ。ボーダフォンの買収劇からわずか1年で、ここまで市場競争力を立て直したことは充分に評価できるだろう。

◆Bluetooth携帯電話にも“追い風”?

ところで、クルマとケータイの連携という視点では、各キャリアのBluetooth(ブルートゥース)対応状況も気になるところだ。最近ではハンズフリー通話需要だけでなく、オーディオプロファイル対応によるBluetoothヘッドフォン需要も増加しているが、各社はどれだけ「Bluetoothケータイ」に積極的なのだろうか。

まず、今夏商戦で最も多くのBluetooth携帯電話を投入するのが、ソフトバンクモバイルである。今回、発表された13機種のうち、10機種がBluetooth対応だ。ハイエンドモデルやスマートフォンはもちろん、エントリーモデルの『816SH』などにまでBluetoothが搭載されており、同社の積極姿勢が伺える。ハンズフリーやオーディオ、PC連携でBluetoothを活用したいユーザーにとって、ソフトバンクモバイルのラインアップは魅力的だろう。

ドコモとauのBluetooth対応機は、それぞれ1機種のみ。ドコモがパナソニックモバイルコミュニケーションズ製の『P904i』、auが東芝製の『W54T』だ。両キャリアにとって、“いつものメーカー”での対応であり、積極的な姿勢はあまり感じられない。

しかし、希望もある。auは今年の年末商戦向けのラインアップから、Bluetooth搭載機を大幅に増やす模様だ。

「これまでBluetooth機能は、メーカー各社が個別に対応をしてきたのですが、それだとメーカーごとにBluetooth周辺機器との接続で相性のようなものがでてしまう。そこでauでは、今年の年末商戦から導入する新たなプラットフォーム(端末基盤)で、Bluetooth対応を行う予定です。Bluetooth対応端末は順次、増えていくことになるでしょう」(KDDIコンシューマ商品企画本部プロダクト企画部長の重野卓氏)

auでは米クアルコム社製のチップセットをベースに、メーカーの垣根を越えた「プラットフォームの共有化」を行っている。今年年末商戦で導入される新プラットフォームでは、新世代コアチップの採用で処理速度の高速化が行われるほか、高速通信規格「Rev.A」対応、GSM方式によるグローバルローミングなどが実現する見込みだ。重野氏の発言によると、この新プラットフォームに「Bluetooth対応」が組み込まれるようだ。もし、それが実現すれば、新プラットフォームを使うau端末ではBluetoothが標準的な機能になるだけでなく、Bluetooth周辺機器との互換性の検証や確保も“プラットフォームとして”行えばよくなる。メーカーの負担だけでなく、ユーザーの混乱も減るだろう。

一方、ドコモでも今後、段階的にBluetooth携帯電話を増やす方針だ。NTTドコモ、ユビキタスサービス部ITS推進室の中村康久氏は、「主力メーカーの中からあと1社くらいはBluetooth標準対応のところが出てきてもいいと思っている」と話す。

今年の夏商戦だけみれば、ソフトバンクモバイル以外のBluetooth対応は物足りない。しかし、今年の年末商戦に向けて、Bluetooth市場には強い“追い風”が吹きそうである。

《神尾寿》

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