日産自動車は21日、2006年度の国内での廃車リサイクル実効率が前年度を1.1ポイント上回る95.2%に達したと発表した。
05年1月に施行された自動車リサイクル法に基づくASR(シュレッダーダスト)の再資源化結果から実効率を割り出した。
日産は昨年12月に公表した環境行動計画「グリーンプログラム2010」で、10年までにリサイクル実効率の目標を95%と掲げていたが、4年早く達成した。
業界他社はまだ06年度の実績を明らかにしていないものの、日産の実績は「国内メーカではトップレベルにある」(酒井寿治常務執行役員)という。
酒井常務は「究極のゴールはリサイクル実効率100%であり、設計段階での解体性の向上やリサイクルしやすい素材の採用など、あらゆる取り組みを拡充したい」と強調している。
廃車のリサイクル実効率は、破砕された金属や樹脂などによるASRをできるだけ再資源化し、埋め立て処分に回るASRを減少させることで高める。日産のASRの再資源化率は05年度の67.9%から06年度には73.9%まで高めることができた。
自動車リサイクル法では2015年度までにASR再資源化率を70%に引き上げるよう定めており、日産はこの水準もクリアした。