デイル・アーンハート選手と言えば米レースNASCAR最大のスーパースター。しかし彼が残した株式会社、DEI(デイル・アーンハート・インターナショナル)を巡り、思わぬ内紛劇となっている。
現役レーサーでもあるデイル・アーンハート・ジュニアに対し、DEIが51%の株式取得を打診したのだが、その額が実に5500万ドル。ジュニアが個人的に支払える額ではない。
元々DEIはアーンハート選手が4人の子どものために作った会社と言われている。しかしアーンハート選手がレース中の事故で早すぎる死を迎えたため、会社は一時人手に渡った形となった。
そしてアーンハートの名前は大きく、子ども達が買い戻すには会社は成長しすぎてしまったという顛末だ。
ジュニアは残念ながら2004年以降チャンピオンの座から遠ざかっており、DEIの実質的な経営者におさまることで低迷するチームをなんとかしたい、という意図があるという。
一方、ビジネスとして成功しているDEIは、アーンハート一族を単なる経営陣の一部と見なし、事業の継続者として認めてはいない。
「まずはレースで勝つことに専念したい」というジュニアだが、会社の主導権争いでますますチャンピオンの座が遠のくようなことがなければ良いのだが。