【カーテンエアバッグ効果実証】エアバッグなしは「頭が飛ぶ」

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カーテンエアバッグの効果を実証する参考試験は、「エアバッグなし」から行われた。試験に用いられるのはスズキ『SX4』で、このうち「1.5G」と呼ばれるグレード。価格は約165万円だが、このクルマにはカーテンエアバッグが標準装備されている。

「エアバッグあり」と同一のグレードを使うことで試験条件を合わせているため、「エアバッグなし」で試験を行う際にはバッテリーの端子を外し、システムに通電させないことでエアバッグの作動を強制的に停止させている。

SX4の最廉価バージョンにはカーテンエアバッグが搭載されていないのだが、車重が10kg軽くなってしまうことから、エアバッグありグレードの機能をキャンセルする特別な措置を取ったというわけだ。

自動車アセスメント(JNCAP)で行う側面衝突試験では、クルマを固定した状態で重量950kgの可動式台車を衝突させるが、今回のエアバッグ効果実証試験では可動台車に横向きで載せたクルマを固定式のポールに29.0km/hで衝突させる。

台車の上にはテフロン加工を施したシートが貼られている。これは非常に滑りやすいもので、衝突時に台車の質量を打ち消す効果があるという。

滑走開始から衝突までは約40秒。ポールはBピラー手前付近の座席位置に当たるようになっているが、衝突後のポールにはダミー人形の頭部重心位置にペイントされていた赤い塗料が血のようにベッタリと付着していた。

通常はHIC(頭部障害値)が1000で「後遺障害が生じる可能性のある脳震とう」、同3000が「即死レベル」と言われている。この試験でダミー人形の頭部重心位置で記録したHICの数値はなんと8611.6。現実的な話をするならば「衝突の衝撃で頭部ごと無くなる」、もしくは「首から上が助手席側に転がる」といった感じとなる。

極めて特異な試験ではあるが、実際の事故でもこれと類似したケースは意外に多い。守るものがまったく無い、衝突時の衝撃を直に受けるというのはそういうことだというのを忘れてはならない。

《石田真一》

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