朝刊から気になるニュース、気になる自動車関連記事をピックアップ、その内幕を分析するマスコミクルージング(原則として朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版を対象にチェック)。
2007年1月19日付
●円安進み121円台 株9カ月ぶり高値(読売・10面)
●社説:三菱ふそう、リコール制度の信頼が揺らぐ(毎日・5面)
●三菱ふそう、経営に再び打撃「改良ハブ」3年たたず回収(毎日・8面)
●三菱ふそう、5万6000台リコールへ、甘すぎた「再生」国交省も怒りと焦り「クルマづくりやめてしまえ」(産経・29面)
●訃報:鵜沢利高氏(産経新聞社編集局経済部次長)、自動車業界に詳しく、敏腕記者として活躍=47歳(産経・29面)
●トヨタ、ハリアーを一部改良(東京・8面)
●日産、今年の販売計画、タイで8割増産、ピックアップ投入(日経・9面)
●アイシン、愛知に手動変速機の新工場、チェコにも新設検討(日経・11面)
●キヤノン複写機、また発火の恐れ(日経・38面)
ひとくちコメント
三菱ふそうトラック・バスが大型トラックの車軸とホイールをつなぐ「ハブ」の強度が不足していたことを認め、約5万6000台を再リコール(無料の回収、修理)する。同社の長谷川直哉副社長が記者会見で明らかにした。
18日付の夕刊で各紙が大きく報じたほか、きょうの産経が「甘すぎた、再生」という大見出しで社会面で取り上げている。また、毎日は「リコール制度の信頼が揺らぐ」として社説でも厳しく言及している。このうち、産経は「クルマ作りなんかやめてしまえ」という、国交省幹部の手厳しい談話を掲載。
リコール隠しが発覚した当時、「トラックには古い顧客が多く、乗用車のように顧客離れは少ない」(三菱ふそう関係者)という見方があった。が、今回の「改良ハブ」のリコールは経営の根幹を揺るがすような品質管理の甘さが浮き彫りになったため、現経営陣の引責辞任も含めて再び窮地に立たされる。