【運命体験】BMW『iDrive』で操作する新型『iPod nano』

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ギャップレス再生

今日の私の選曲はベートーベンの第5交響曲である。「運命」というニックネームとともにあまりに有名なこのオーケストラ曲は自宅オーディオセットで聴くには少しばかり気恥ずかしい。さらにフォルテッシモとピアニッシモの音量の差が大きく、近所迷惑を考えるとなかなか大音量で再生するチャンスがない。人類の名曲をそんな理由で聞き込んでいないとすればとてももったいないことだ。

このような曲はドライブ用にもってこいである。ひとり深夜のドイツ車によるドライブで、ドイツ音楽の神髄を大音量で聞いてみた。

思いもよらぬ快感である。ベートーベンのオーケストラレーションは、後期ロマン派の華やかなそれとくらべて単色系でゴリゴリした音色である。ウィーンフィルはカルロス・クライバーの指揮のもと、熱く男性的なベートーベンを再現している。音の洪水に心置きなく身を浸せるのはなんと気持ちがいいことか。直6のエンジン音や走行音までベートーベン的な音色でそれに応えているようにも感じる。

いつまでも聴いていたい。どこまでも走って行きたいドライビングハイの状態である。

特筆したいのは、大音量での再生中に差し込まれるiDriveカーナビの案内音声に対する、オーディオのフェードイン&フェードアウトである。どんなに盛り上がっている部分でも、集中したソロを演奏している場合でも容赦なく差し込まれるカーナビ音声だが、そのフェードアウトのさせ方次第では腹がたたないのだ。図らずも高級車づくりの伝統の凄みに触れた気分だ。

交響曲は第三楽章の終わりにさしかかる。ベートーベンのスコアは第三楽章の不気味なコーダがクレッシェンドし、アタッカでそのまま第四楽章冒頭の金管楽器による華やかな主題提示に繋がる。ところが私が持っている白いiPod nanoでは第三楽章と第四楽章の間に一瞬の無音が挟まってしまう。そうだ、これが私がこれまでクラシックをiPodで聴かなかった理由だ。

ところが、今日のドライブはカラーバリエーションが復活した新型iPod nanoである。第三楽章のクレッシェンドは最高潮で第四楽章のハ長調の和音に繋がったのだ。私は無意識のうちにハンドルから手を離していた。拳を握りしめ、ガッツポーズをするためにである。

《三浦和也》

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