パナソニック・トヨタ・レーシングチームはF1日本GP開催を控えた4日、記者会見を開催した。トヨタ自動車モータースポーツ部部長で、TMG副社長の木下美明(よしあき)氏は、今季のこれまでの技術的状況について、空力が問題だったと述べた。
「我々のクルマは当初、他チームと比較して2−3秒遅く、この原因は不明だった。しかし、2、3戦経るにつれ、ダウンフォースは充分あるものの、ドラッグ(抵抗力)が強く、空力に問題を抱えていることが判明した」
「一般に、タイムに与える空力の影響は非常に大きく、通常、空力で1.5秒、タイヤで1.5秒が改善の目安となる。これに対して、エンジンで改善が見込めるのは、10馬力アップでコンマ1秒程度。エンジンパフォーマンスは非常にハイパワーな出力数値を得ていたため、空力改善が急務だった」
「しかし、空力研究のメインはやはり風洞実験であり、マシンのフィギュアを作るのに手間取った。上海GPでようやく間に合ったが、雨で実力を発揮せずに終わった。だから鈴鹿で、我々の真価を問いたい」