【レクサス LS 新型発表】新開発8ATの“匠の技”

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【レクサス LS 新型発表】新開発8ATの“匠の技”
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0-100km/h加速5.7秒、10・15モード燃費9.1km/リットルというレクサス『LS460』の高い性能を支える重要なデバイスのひとつが、4.6リットルV8直噴ガソリンエンジンの385psという高出力を着実に駆動輪に伝える、新開発の8速AT「8 Super ECT」だ。

クルマの動力性能を向上させるには、まずエンジンの高性能化がイメージされるが、実はトランスミッションの性能アップは、エンジンに劣らず重要だ。同じエンジン性能でも、トランスミッションによって0-400m加速で1秒以上の差が出ることも珍しくなく、燃費でも大差が出る。

「エンジンの素性をフルに発揮できる、かつてないようなトランスミッション作りを目指しました。3個のプラネタリーギアで構成した8速ATというのがその答えでした」と、トランスミッションのの開発を取り仕切ったパワートレイン本部・第1AT技術室の本多敦グループ長は語る。

8速ATのギア比は1速が4.596、8速が0.685。直結は6速で、7速と8速のふたつのオーバードライブを持つ。実質的な変速レンジは6.71と、きわめてワイド。トヨタ『セルシオ』の5.66はもとより、トヨタの最新型CVTの約6よりもワイドレンジなのだ。トルクコンバーターも高容量タイプを新開発した。

「8速化、高容量化の一方で、ボディサイズが旧型セルシオとほとんど変わらないため、ミッションケースも旧型とほとんど同じ大きさで作る必要がありました。開発は一筋縄ではいかず、生産部門からのダメ出しもかなりありましたが、部門間でコミュニケーションをきっちり取って、何とかモノにしました。トルコンのケースのプレス技術ひとつとっても、今までとは次元が違う」(本多氏)

トヨタはレクサスLS460をPRするさい、“匠の技”という言葉を多く使う。匠の技というと、内外装の美しさや手触りといった部分に目が行きがちだが、こうした目に見えない部品を作る高度な生産技術も見逃せないところだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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