ドイツの商用車メーカーのMANは、スウェーデンのスカニアに対し、現金と株式交換の組み合わせで、総額96億ユーロで買収を提案したと発表した。
トラック業界では、ボルボがルノーの商用車部門を買収した後、日産ディーゼル工業と資本提携したほか、ダイムラークライスラーが三菱ふそうトラック・バスを子会社するなど、業界再編が進んでいる。MANはスカニアを買収して提携効果を追及するとともに、事業規模を拡大させる方針だ。
しかし、スカニアに34%出資するの筆頭株主のVW(フォルクスワーゲン)は買収提案を拒否しているのに加え、19%出資するウォーレンバーグ家が持ち株を委託している大株主の投資グループのインベスターも反対する意向だ。
このため、MANが買収価格を引き上げない限り、買収は失敗に終わる可能性が高い。