三菱自動車、新しい不具合情報管理システムを販社に導入

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三菱自動車は、顧客からの不具合情報を販売会社とリアルタイムに共有する「新品質情報システム」を10月上旬までに全国のディーラーに導入すると発表した。

不具合情報の分析対象となるデータベースを拡充するのに加え、原因究明における統計分析の迅速化を推進することで、品質改善のスピードアップを図る。リコールなどの市場措置についてもリードタイムの短縮化が図る。

システム導入により、販売会社から報告される重要不具合情報「品質情報連絡書」のほか、修理保証の対象となった整備・部品交換情報も分析対象データとして管理する。

これまで不具合情報の処理は、担当者の熟練に頼る部分が多かったが、複雑な統計分析について、走行距離・製造年月などの要素別分析の操作性を向上し、さらに特定部品の交換頻度が顕著に変化すると画面に注意表示される機能を備え、原因究明の高精度化・迅速化を図る。

販売会社窓口でも、ガイドブックの参照など、従来、人員による手作業で行っていた修理手順検索や工賃見積りが、簡易な端末操作で照会可能になる。

同社は、品質改善のスピードアップのため、これまでにも全国10カ所の技術支援施設「テクニカルセンター」の増員や、開発ベテラン社員により重要案件の抽出を行う「一次判定チーム」の組成、重要案件ごとにタスクフォースチームにより早期解決の促進を図る「ベストクオリティチーム」活動などを実施してきたが、システムの導入でさらに品質を確保する体制の充実を図る。

新システムは全国展開に向けて、2006年1月から試験運用に入り、今年5月から地区別に導入を開始した。8月までに全国販売店舗の90%以上をカバーし、残りの販売店舗に関してもインフラ整備を進めている。

《レスポンス編集部》

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