NHTSAがブラックボックス告知を義務づけ

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現在市販されている車の多くは、イベントデータボックス、通称ブラックボックスを搭載している。これについてNHTSAがメーカーに対し、2011年モデルから、オーナーへのブラックボックス搭載告知を義務づけることを決定した。

またブラックボックスそのものの強度も増し、事故などの際に少なくとも15種類のデータが回収できるよう改善することも義務づける。これにより、事故の際にドライバーがどれくらいのスピードで走行していたか、シートベルトは着用していたか、などの情報を警察が確実に入手できるようにするのが狙いだ。

アメリカでは交通事故による死亡者は年間4万人に達している。ブラックボックスを解析することでメーカー、NHTSAがより安全な自動車の基準を定めるのに役立つ、という賛成意見がある一方、ブラックボックスのデータが個人情報の漏洩につながる、と懸念を持つ市民団体もある。

米自動車工業会は今回のNHTSAの提案に対し、「自動車の安全システム上重要なコンポーネントであり、今回の決定を支持する」との声明を出した。

アメリカでは2005年に販売された自動車のうち64%がブラックボックスを搭載しており、GM、フォード、トヨタではほぼすべての車に搭載している。

NHTSAでは、「データはあくまでオーナーのものであり、その使用にはオーナーの許可を得る必要があり、またオーナーのプライバシーは守られる」としているが、個人の権利にうるさいアメリカのこと、今後反対意見が台頭する可能性も高い。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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