マツダとフォードモーターは、マツダのジョン・ジー・パーカー副会長兼上席副社長がフォード・モーター・カンパニーのグループ・バイス・プレジデントに就任し、タイのバンコクに本拠を置くフォード・アジア・パシフィック・アンド・アフリカを担当する人事を発表した。また、ロバート・ジェイ・グラツィアノ氏がマツダの副社長執行役員とフォード・モーター・カンパニーのバイス・プレジデントに就任する。
パーカー氏はマツダの代表取締役副会長の職を留任したまま、上席副社長執行役員職だけ辞任する。グラツィアノ氏は2004年12月から南アフリカのフォード社の社長兼CEOを務めていた。
今回の役員人事はマツダの取締役会で承認され、2006年9月1日付で実施される。南アフリカのフォード社におけるグラツィアノ氏の後任は未定。
マツダの井巻久一社長兼CEOは「グラツィアノ氏は新市場開拓など多岐にわたる経験を持っており、アジアなどでの成長を模索している今、これほど適任な方はいない。着実で持続可能なマツダの将来を実現するために重要な役割を果たしてくれるだろう」とコメントしている。
フォードのマーク・シュルツ・エクゼクティブ・バイス・プレジデントは「パーカー氏は、我々の成長計画を実行する優れた能力を持たっている。私たちは、今回の役員人事でアジア常駐の上席役員を配置することで、アジアでのオペレーションとマツダなどとのパートナーシップをより強化し、確実なものとしていく」としている。
グラツィアノ氏は1982年フォードに入社後、さまざまな役職を経て1998年にはブラジルのフォード社のジェネラル・マーケティング・マネジャーに任命され、同年フォード・サウスアメリカのストラテジック・マーケティング・ディレクターに就任した。2000年にフォードのブランド・マネジャーとして米国に帰任し、2002年にはフォード・ノースアメリカのプロダクト・マーケティング・ディレクター、2003年5月には商品戦略企画のディレクターを経て2004年12月1日から南アフリカのフォード社で社長兼CEOを務めた。