石油情報センターはこのほどセルフSSの動向について発表した。それによると、2007年3月末のセルフSSは4957カ所で、06年12月末比169カ所(参入176カ所、撤退7カ所)増加した。
1−3月期における参入数176カ所は、これまでの最高で、SS全体に占めるセルフSSの比率が10.4%と初めて1割を超えた。
セルフ化の動きは、ここ2−3年は前年を下回る伸び率で鈍化傾向が続いていたが、昨年夏頃から前年実績を上回る展開となり、セルフ化に再び騰勢の動きが見られ始めた。
これは、ガソリン価格の値上がりから、消費者が少しでも価格の安いセルフ式で購入する動きが高まってきたことと、こうした消費者のニーズを捉え、元売りや販売業者のSS投資が上向きに転じたことなどが背景にある、と同センターでは分析している。
また、セルフ式の平均ガソリン販売量は250kl/月で、通常のフルSSの84kl/月の約3倍となっている。また、セルフ式でも運営形態によって大きな違いも出ている。というのも、元売り直営のSSが月平均365kl販売しているのに対して、それ以外の第三者SSのそれは175klで、2倍強の差がついているからだ。
セルフ式は1998年の消防法改正によって設置が認められ、当初は伸び悩んだが、ここへ来て急速にその数を伸ばしている。この間、1万軒近くのSSが減っており、セルフ式の増加が目立っている。