ダイハツの新型軽自動車『ソニカ』の売りは“爽快な走り”。その走りを実現させるために、足回りのチューニングはとくに入念に行われたという。
チューニングでもっとも重視されたのは低重心化。重心が下がればそれだけで運動性能を大きく向上させる効果があり、またコーナリングでのロールも体感的に小さくなるため、それだけで走りの質感を大きく向上させることができる。前:ストラット、後:トーションビームというサスペンション形式はベースモデルである『タント』と同じ。
アームやリンクの形状も同様だが、「コイルスプリングのレートを高めて、『ミラ』に比べて実質15mmローダウンさせました。全高が低いこともありまして、車両の重心はトータルで、ミラに比べて35mm低くなっています」(技術広報・四方淳氏)
ほか、乗り心地を損なうことなくアンチロール性を向上させるため、前後サスにスタビライザーを装着した。サスペンションの接合部に使われる樹脂製のブッシュ類もすべて専用チューニング。またフロントストラットのアッパーサポート部にベアリングを装着し、転舵方向のフリクションを減らしてステアリングフィールも向上させたという。
これら“爽快な走り”を目指したチューニングにより、快適な乗り心地、静かな車内を維持したまま、「ダブルレーンチェンジには100km/hくらいで侵入できます。他社の競合モデルも今春発売分くらいまで比較テストしてみましたが、そのなかで圧倒的にナンバーワンの自信があります」(四方氏)