点呼すり抜けは重大、国交省が特別監査

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国土交通省・関東運輸局は21日、点呼を受けないまま出庫し、飲酒起因の単独物損事故を起こした55歳の男が勤務する山梨県大月市内にある観光バス会社に対し、特別監査を実施した。運転手の管理に関する書類の精査を行ったとみられている。

事故が起きたのは16日の午前6時30分ごろ。上野原市四方津付近の国道20号で、東京方面に向けて進行中の中型観光バスが、道路左側の信号柱に衝突。信号機のコントローラーなどを破壊した。バスは回送中だったため、乗客はおらず、ケガ人はいなかった。

アルコール検知において酒気帯びだったことが発覚し、55歳の運転手は現行犯逮捕された。調べに対して男は「前日は非番だったため、自宅で焼酎をコップ3杯飲んだ。午後8時には就寝した」と供述。当日は出発前に必要な点呼を受けず、そのままバスに乗り込んで営業所を出発したも話していた。

「運転手が点呼をすり抜ける」という事態を重くみた国土交通省・関東運輸局は、この会社に対しての特別監査実施を決定。21日午前から担当係官が現地に赴き、運転手の点呼など、会社として管理業務を適切に行っていたかどうか、書類を精査した。会社側は「アルコール検知の方法を2種類にするなど、管理体制を強化している」と回答。点呼漏れについてはミスを認めているようだ。

《石田真一》

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