デンソーは、4月からカーエアコンを生産する北九州製作所を分社化した。分社後の新会社の社名は、デンソー北九州製作所で、資本金は約60億円。
新会社での生産品目にディーゼル車用燃料噴射装置であるコモンレールシステムのインジェクタ部品を追加する。約200億円を投資して、敷地内に新工場を建設し、2006年末から生産開始する予定だ。
同社は、車両生産拡大に対応した最適な生産体制構築の一環として、北九州製作所を活用した競争力ある生産体制を構築するため、独立した新会社とする。これにより地域に密着した会社を目指すと共に、機動性・柔軟性を高め、競争力の向上を図る。
現在、ディーゼル車市場は、世界的な環境意識の高まりの中、厳しい排出ガス規制値をクリアしたクリーンディーゼル化の流れに乗り、欧州市場を中心に大幅な需要増が見込まれている。同社は、クリーンディーゼル化の核となる技術であるコモンレールシステムを、国内では、西尾製作所と善明製作所で、海外では、ハンガリーとタイで生産している。
新会社は、西尾、善明製作所とともにマザー工場の役割を担い、コモンレールシステムの主要な構成品の一つであるインジェクタの重要機能部品を生産し、世界供給基地としていく。