26日に行われたIRL=インディカーシリーズのオープニング戦で、ウォーミングアップ中のレースカーがクラッシュ、ドライバーのポール・ダナ選手(30)が死亡した。
事故が起こったのはマイアミのホームステッド・スピードウェイ。トヨタ・インディ300レースの練習中で、エド・カーペンター選手がスピンを起こしたところへダナ選手が200マイル/hのほぼフルスピードで突っ込んだ。カーペンター選手は病院に搬送されたが意識はしっかりしているという。
ダナ選手は元モータースポーツジャーナリストで、今年ルーキーとしてインディレースに本格デビューするはずだった。他のドライバーはカーペンター選手のスピン直後にイエローライトが点滅したためスピードを緩めたが、ダナ選手はそのまま突っ込んだ、という。関係者は「経験の不足だったのかも知れないが、不幸な事故だ」と語っている。
その後の本線前には数分間の黙祷が捧げられたが、予選レースは予定通り行われた。ダナ選手が所属していたレイホール・レーシングチームのオーナーの1人はTVトークショーのホストとして有名なデビッド・レターマン氏。
インディカーシリーズで死亡者が出たのは2003年のインディアナポリスモータースピードウェイでの事故以来。また、NASCARでは2001年にデール・アーンハート選手が死亡して以来、死亡事故は起こっていない。