フォード 2005年決算、増収減益

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フォード・モーター・カンパニーは、2005年12月期の連結決算を発表した。純利益は、前年比42.9%減の20億ドルで、1株当たり1ドル4セントだった。

2005年度の特別項目を除く継続事業の税引き後利益は、25億ドルで、同41.9%減と半減した。売上高は同3.7%増の1781億ドルで増収だったものの、米国市場での販売低迷で、多額のインセンティブを投入した影響で収益が悪化した。

ビル・フォード会長兼最高経営責任者(CEO)は「フォード『フュージョン』、マーキュリー『ミラン』、リンカーン『ゼファー』の好調な販売実績やフォードの新しい改革プランの発動、ハーツ・コーポレーションの売却完了、さらに医療保険費用削減に向けてUAWから同意を得たことなど、2005年は多くを達成できた」とコメント。 

経営が悪化しているフォードは、2010年までにハイブリッド車の生産を10倍増とする取り組みを含む「innovation(イノベーション)」プランを開始した。主要コンポーネントを生産するグローバル・サプライヤーとの提携強化、サプライ・ベースの統合を進めるための取り組みを開始する。ハーツ・コーポレーションの売却で、56億ドルの収益を計上したほか、ビステオンの再建に向けた契約にも最終合意した。

ジャガーのブラウンズ・レーン工場の組立部門閉鎖、同部門のキャッスル・ブロミッチ工場への統合やオハイオ州ロレインにあるフォード・ロレイン組立工場の閉鎖と人員削減への取り組みと自然減により、2005年に自動車部門の全従業員を1万人以上削減した。

また、主に時間給労働者の退職後の医療保険プランを見直すことにより、フォードの医療保険コストの削減について、自動車労働者組合(UAW)と合意した。この見直しにより、フォードの全退職者の医療保険および生命保険(OPEB)負担額が50億ドル削減でき、年間で約6億5000万ドル(税引前ベース)のコスト削減が見込まれる。

米国の定額給従業員退職者への医療給付金を、2006年レベルを上限として制限し、同退職者への生命保険給付金を削減する。この見直しにより、フォードの全退職者の医療保険および生命保険(OPEB)負担額が30億ドル削減でき、年間で約4億ドル(税引前ベース)のコスト削減が見込まれる。

《レスポンス編集部》

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