三菱自動車は10日、2006年3月期の連結業績予想を5月時点のまま据え置くと発表した。会見した益子修社長は下期の販売計画がもともと高いレベルにあるうえ、「原油高による世界市場への影響など不透明要素がある」と据え置きの背景を説明した。
同社の9月中間決算は、連結営業損益が5月時点の予想より380億円改善の198億円の赤字となるなど、新再生計画は無難なスタートとなった。
ただ、益子社長は北米の不振など不透明要素もあるため「下期が正念場であり、全力で取り組む」と表明した。社内計画では、下期は純利益を含む全ての営業利益段階で黒字確保を目指す。
益子社長は「(本業の損益を示す)営業利益ベースで黒字をずっと続けることが目前の目標」としたうえで、「何としても達成したい」と、強調した。据え置かれた通期の営業損失予想は140億円だが、大幅な圧縮が見込まれる。