マツダ、広島大学、富士通のキャンパスグリッド共同研究で、衝突解析に成功

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マツダと広島大学、富士通は、多数の教育用パーソナルコンピュータをつなげて夜間の空き時間などを利用し大規模計算を行うキャンパスグリッドでの共同研究を行い、実用レベルの自動車の衝突解析を行うことに国内で初めて成功したと発表した。
 
今回の結果は、キャンパスグリッドが低コストで実用的な計算機環境であることを裏付けるものとして注目される。今後、広島大学ではこのキャンパスグリッドを地域社会へ公開し、地域産業に貢献していく。

共同研究では、500台の教育用パーソナルコンピュータをグリッド技術により融合させ、夜間の空き時間などを利用して大規模計算を行うことのできるキャンパスグリッドを構築し、今春から運用を開始している。グリッドの利用を広げるためには、これまでの環境では難しかった医療、工学、バイオ、理学研究などの実用レベルの大規模シミュレーション計算により検証することが求められていた。
 
今回の実証実験では、マツダが提供する実用レベルの解析モデルを用いたシミュレーションの実証を広島大学の岡澤助教授が担当し、グリッドシステム利用のためのコンサルテーションを富士通が担当、今回の実験で利用した衝突解析ソフト「LS-DYNA」は、LSTC社と富士通で共同で実用化してきたもの。

衝突解析の種類は正面衝突で、マツダ『RX-8』で実験した。この結果、キャンパスグリッド上のパーソナルコンピュータ17台で解析モデルのシミュレーションを行い、約44時間で解析を行うことができた。500台のキャンパスグリッドを利用すると、同時に約30パターンのシミュレーションを行うことができ、幅広い解析が可能となる。

《レスポンス編集部》

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