29日、競技開始の前日にFIA主催のメディアコンファレンスが開催された。
まず、今年がラリージャパン初参加となる三菱MMSPの鳥居勲社長は、「ホームランドであるラリージャパンでは、ぜひ表彰台を狙いたい。国内は依然として厳しい状況にあるが、このイベントで三菱自動車に対する信頼を取り戻したい。三菱の再生に向けてがんばりたい」とのコメントを寄せた。
スバルSWRTの東稔也社長は、「ニュージーランド以降の結果について満足していないが、これからは負けないつもりでやる。また、クルマの安全性はわれわれの重要課題でもある。オーガナイザーとともに取り組んでいきたい」と、今年の意気込みと、ラリーGBの事故後の安全性の問題の質問に答えていた。
プジョーのジャン・ピエール・ニコラ監督は、「日本にくる決断は難しかった。遺族とも会ったが、決断は正しいと思う。(GBでの事故の)マーシャルの決定は不満があるが、マーカス(グロンホルム)もショックから回復しつつある。残りもベストを尽くす」と、心境と決定について語った。事故後の処理の不満は、事故の起きたSS16でキャンセルするのではなく、その前のSS15でキャンセルすれば面倒なことにならなったことをほのめかした。
続いて、選手代表としてローブとソルベルグの質疑応答では、「(去年のように勝つ)チャンスは充分にある。ただ、50kmのSSや直線の多いレイアウトは非常にハードだ。もっとテクニカルなコースでもよい」と、ソルベルグは昨年よりスピードが上がりそうなステージにちょっと不満げだ。
ローブも「狭くてスピードが速すぎる。オーガナイザーはよかれと思ってやったことだろうが、砂利を入れたステージは掘れやすくラインをはずすと危険だ」と、やはり安全面を気にしたコメントを残した。
ラリーGBの決定については両者とも、マーシャルの決定は間違いだったと断言した。事故前の状態をリザルトとすれば(マーカスもポイントを得ていて)、ローブが自らペナルティを受けることもなかったということだろう。