クルマに発信機を取り付けストーカー、暴力団組長を逮捕

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大阪府警は7月27日、別れた女性のクルマに発信機を取り付けるなど、ストーカー行為を繰り返していたとして、指定暴力団山口組系の組織で組長を務める62歳の男をストーカー規制法違反容疑で逮捕した。男は「直参」と呼ばれる山口組直系団体の組長に当たるが、警察によると直系団体の組長がストーカー行為で逮捕されるのは過去に例が無いという。

大阪府警・捜査4課によると、この男は今年2月ごろまで交際していた20歳の女性から別れ話を持ちかけられた直後からストーカー行為を開始。女性に買い与えたとするクルマに発信機を取り付け、その動向を監視していたとみられる。

この行動監視によって女性が新たに交際を始めた男性の職場を発見した男は、今年4月20日ごろ一緒にいる2人を発見。「俺の女を取ったのはおのれ(お前)か」などと因縁をつけ、さらには大阪府警・天王寺署に2人を連衡。居合わせた署員に対して「この2人はシャブ(覚せい剤)打っている。シャブの検査してやれ」などと、事実に反す言動を行って2人の名誉を傷つけた疑いももたれている。

女性の申告によって警察ではストーカー事件として捜査を開始。女性のクルマに取り付けられた発信機が見つかり、組長の男が業者に取り付けを依頼した可能性が高いことから「ストーカー行為は実際にあった」と認定し、逮捕に踏み切った。

警察の調べに対し、男はストーカー行為を否定しつつも、「俺の女だから一緒にいるのは当然だ」などと、付きまといそのものについては大筋で容認しているという。山口組系の直系団体組長は全国に約100人いるが、ストーカー行為で逮捕されるのは今回が初めて。過去にはもちろん例が無く、警察でも「この容疑で逮捕するとは思わなかった」などと話している。

《石田真一》

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