クライスラーが繰り広げている、かつての会長リー・アイアコッカ氏を起用した同社のCMが、なんとGMを激怒させている。このCMは、かつてクライスラー追われた身であり、一時投資会社トラシンダを巻き込んだクライスラーへのTOBにも発展した「仇敵」であるアイアコッカ氏を起用したことですでに大きな話題となったが、それよりもショッキングなのがその内容。アイアコッカ氏が、「今のクルマに満足していないなら買い替えよ」と、暗にGMやフォードよりもクライスラーが優れている、と宣言する比較広告とも取れる内容のものだからだ。GMはこれに対し、クライスラーに広告の放映中止を求めたとされている。しかしクライスラーは、購入後3年のクルマの減価償却率、すなわちリセールバリューを見ると、クライスラーの平均が41.8%であるのに対しフォードは40.9%、GMは39.8%であるというオートモティブ・リースガイドの数字を挙げ、広告内容は間違っていないと反論している。ところでリセールバリューの数字を見るとホンダは53%、トヨタは52.8%となっており、ビッグ3のどのメーカーも日本車には遥かに劣っている事になる。それだけに、ビッグ3同士でシェアを食い合うような現状に、GMの不満はますます募りそうだ。
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