ガソリン高騰で変わるアメリカ人のクルマ購入基準

エコカー 燃費

スクリプス・ハワード・ニュース・サービスの調査の結果によると、56%のアメリカ人が「ガソリン価格が高くなったので、次に買うクルマは小さくて燃費の良いものにしたいと思う」と考えているという。一方、「車を選択する際にガソリン価格は気にしない」と答えたのは37%。

さらに、34%のアメリカ人が「ガソリン価格が高いので、今年の夏の旅行について長時間のドライブを避ける方向で考えている」と答え、「ガソリン価格が生活にもたらす影響は大きい」と考えているのは全体の41%に上る。

調査では、このアンケート結果を受け、「今後ガソリン価格がさらに上がる、あるいは現状を維持すれば、長く人気を保って来たSUVの凋落はまぬがれない」と結論している。

しかし自動車メーカー側は、「人々がアンケートに答えるのと実際の行動は必ずしも一致しない」と、この結果に懐疑的だ。

というのも、現在アメリカで販売されているすべてのモデルのうち、高速道路で30mpg以上の低燃費を実現している車は100モデル以上もある。しかし実際の販売では現在もライトトラック(SUV、ピックアップ、ミニバン含む)が58%を占めている。

つまり居住空間や牽引能力、カーゴスペースなどがクルマ選びのポイントとなっており、それが燃費に急に切り替わるとは考えられない、という見方だ。

ただし、「好み」にこだわるのは熟年世代で、今回の調査でも年齢別で見ると18から24歳では76%、24から44歳では61%が「次のクルマはより低燃費」と答えたのに、45から64歳では55%、65歳以上では41%と、年齢につれて下がっている。

つまり大型車にこだわるのは熟年、とも見て取れ、ライトトラックをドル箱にしている自動車メーカーには厳しい結果であることに変わりはないようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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