12日、愛知県大府市内の県道で、横断歩道を自転車で渡っていた18歳の男性が乗用車にはねられて重傷を負う事故が起きた。
男性をはねたクルマは逃走したが、後続を走行していた愛知県警・半田署の刑事課長のクルマが追跡。21歳の男を道路交通法違反(ひき逃げ)の現行犯で逮捕した。
愛知県警・東海署によると、事故が起きたのは12日の午後8時20分ごろ。大府市長根町6丁目付近の県道交差点で、青信号に従って自転車で横断歩道を渡っていた18歳の男性が、赤信号を無視して進行していった乗用車にはねられた。
男性は転倒した際に顔面を強打。鼻骨を折るなどの重傷を負ったが、クルマは止まらずに現場から逃走した。
このクルマの後続に位置していたのは、帰宅のために自己所有のクルマに乗っていた半田署の刑事課長。この課長は携帯電話で110番通報しながら、逃走するクルマを追跡。支援を求めるために逃走経路を実況中継している。
課長のクルマは約1.2km先で逃走車両を追い詰め、運転していた21歳の男を道交法違反の現行犯で逮捕。通報を受けて駆けつけた東海署員に引き渡した。
逮捕されたのは名古屋市内に住む21歳の男。警察の取り調べに対しては「怖くなったので逃げた」と話している。
また、自分を追いかけ、逮捕したのが帰宅中の警察官だったことを聞かされると「悪いことはできないですね」と落ち込んでいたという。