トラックが鉄橋に激突、特急があわや脱線

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13日、栃木県今市市内の国道で、大型トラックに搭載されていた重機が真上を通る東武鉄道日光線の鉄橋に引っ掛かった。衝突によって橋脚は歪み、線路を固定するボルトが外れるなどの被害が出たが、トラックはそのまま現場から逃走している。

栃木県警・今市署によると、事件が起きたのは13日の午後2時50分ごろ。

今市市今市付近の国道119号線で、重機を積載して走行していた大型トラックが、4.4m上を通る東武鉄道日光線の鉄橋に干渉。重機の上部が鉄橋の下部に噛み合い、前進できなくなって立ち往生した。

トラックの運転手はその場で前後動を繰り返して強引に脱出。そのまま脇道に入って逃走した。前後動をしていた際に鉄橋全体が揺り動かされ、レールを固定するボルトが脱落し、線路はその場で「くの字」に変形している。

近隣住民の通報を受けた東武鉄道の社員が現場に急行。発炎筒を焚いて接近中の特急列車を鉄橋手前で抑止した。

レールは最大で5cmほどずれており、そのまま通過していた場合には脱線する恐れもあった。トラックの衝突から列車の通過予定までは約10分しか空いていなかった。

特急列車はその場で運転を中止。乗客86人は東武鉄道が用意したバスで終点の日光に向かっている。

この事故により、東武日光線は新鹿沼−下今市駅間で2時間15分に渡って運転を見合わせ、特急4本を含む上下18本が運休、約1000人の足に影響が出た。また、現場付近では終日徐行の措置が取られた。

トラックの運転手は携帯電話を使用しながら走行していたとの目撃情報もあり、警察では注意散漫が事故につながった可能性もあるとして、逃げたトラックの行方を追っている。

《石田真一》

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