宮城県警は26日、飲酒を起因とする居眠り運転で横断中の高校生23人を死傷させた事故について、事故当時にクルマを運転していた26歳の男を現場に立ち合わせ、事故発生と同じ時間帯に実況見分を行った。
宮城県警・多賀城署によると、問題の事故が起きたのは22日の午前4時15分ごろ。
多賀城市八幡1丁目付近の国道45号線で、左折待ちをしていた乗用車に赤信号を無視して進行してきたRVが衝突。乗用車を押し出すようにして前方の横断歩道に突っ込み、ウォークラリー形式の遠足に参加していた高校生約30人が直撃された。
この事故でクルマの直撃を受けたり、弾き飛ばされた3人が頭などを強く打って死亡、4人が骨折などで重傷、16人が打撲などの軽傷を負っている。
26日の実況見分は業務上過失致死傷などの容疑で逮捕されている26歳の男を立ち合わせ、事故発生時刻に合わせるため、午前3時40分から現場となった国道45号線の一部区間を通行止めにして行われた。
実況見分では容疑者本人をRVタイプのパトカーに乗せ、運転席から横断歩道や左折車両がどのように見えていたのかを確かめるとともに、男が走行した経路などについて捜査員が質問した。男は上半身にジャンバーを被った姿で座り、警察官の質問に答えていたという。
警察では引き続き、危険運転致死傷容疑への切り替えを検討している。